冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる

一度気づくと気恥ずかしさが一気に押し寄せてきた。豹牙さんの顔がまともに見れなくなる。


てっきり私に男の人として意識させるための発言だと思っていたのに。

豹牙さんはそんな状況を楽しんでいたのか。

ここ数年で私も力をつけたから、最近は同じレベルで渡り合えると思っていた。
でもまだまだ敵わないな、と改めて思い知らされることとなった。


不意にとある女の子2人を視界の端に捉えた。夏の勉強合宿で豹牙さんと私が付き合っているのかと訊いてきた子たちだ。
目が合うと嬉しそうに手を振られた。

もしかしたら彼女たちは私よりも先に豹牙さんの気持ちに気づいていたのだろうか。


他の構成員たちを見ても、私たちの関係を祝福していた。

結成当初であれば、豹牙さんに色目を使ったから幹部になれたのだと、私を悪く言う人もいたはず。

それがいないのは、幹部として私が頑張ってきたからだ。


周りに認められていると分かっていたけれど、こうして実感すると胸がいっぱいになって、なんだか泣きそうになった。


豹牙さんを見上げると、愛おしそうに目を細められた。