冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる

なんとか抵抗するも、豹牙さんは力を緩めてくれなかった。


挙句の果てに。



「このまま膝の上でじっとしていろ」

「・・・・・・はい」



耳元でそう囁かれ、動けなくなってしまった。


誘惑するようにそう言われてしまっては、この方の言葉には逆らえない。

私はなんだかんだ言ってこの方に弱いのだ。


もうどうにでもなれと豹牙さんの首筋に顔をうずめる。
それを豹牙さんが許容したことで構成員たちの間でどよめきが広がったのが分かった。

もしかして冴妃さんが次の姫なんじゃ・・・?と良からぬひそひそ話が聞こえる。

そういえば、環あやなが来たときも豹牙さんの独断だった。

まさかな、と思いつつ固唾を飲む。この時間がやけに長く感じた。


豹牙さんはいつものように私の頭を撫でながら、構成員たちに向けて牽制するように告げた。



「冴妃は俺の姫だ。お前らのじゃない」



────は?



途端、歓声が湧いた。