冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる

途端、空気がフッと軽くなるのを感じた。


「お〜やっとか。まじ長かった〜〜!」

「えっ、は?今更?もう付き合ってやることやってんのかと思ってたわ」


今日は祝杯だな、寿司とろうぜ寿司いやここは肉かと盛り上がっている。

口々に騒ぐ2人をよそに、賢人が私たちを交互に見て言う。



「良かったな。豹牙さんもおめでとうございます」

「あぁ」

「ありがとうございます」

「冴妃〜。寿司と肉どっちがいい?」

「寿司で」

「俺には訊かないのかよ」

「豹牙はどっちでもいいだろ」

「よく分かってんな」



豹牙さんがそう返すと笑いが起きた。


──あぁ、豹牙さんの言っていた家族ってこういうことか。

不意にすとん、と胸に落ちてきた。


互いに喜びや悲しみを分かちあって、一喜一憂する。