冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる

今ここにいる人たちを認めたとき、心が満たされていくような感覚がした。

もう大丈夫だと思えた。

豹牙さんの肩を叩いて下ろしてもらう。



「あの、昨日は大変ご迷惑をおかけしてすみませんでした」



頭を下げると、3人が僅かにたじろいだ気がした。いや気のせいだ。ただ驚いているだけ。私が豹牙さん以外に頭を下げるのは初めてだから。



「それで、何故あんなことが起こったのか経緯を説明しようと思うんですけど・・・興味ありますか?」



恐る恐る3人の目を見回すと、裕次郎さんが最初に口を開いた。



「冴妃が話すなら聞くよ〜。正直いきなりのことすぎて意味わかんなかったし」


浬と賢人も同意するように頷く。


「・・・ありがとう、ございます」


泣くのをグッと堪え、ぽつりぽつりと話し始めた。

『一条冴妃』から『私』に成るまでの話を。