冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる

そのことに疲弊してすぐにでも切りたくなったが、豹牙さんの手を握って立て直す。



「あの、私の話を聞いてください」



私が敬語で話したからか、両親の声がピタリと止んだ。



「昨日も言いましたが、私は旅行に行きたくありません」

『分かった。冴妃ちゃんの好きなところに行くからお願い、敬語じゃなくて普通に話して・・・!!』



話の通じなさに頭痛がした。

それならば私も好きにやらせてもらおう。



「あと、金輪際実家にも帰りません」

『なんてこと言うの!??!?』


初めに母親の金切り声が響いた。


『やっぱりあの男に脅されてるのか!?そうなんだな!?』

「違います」

『嘘つかなくていい!』

「本気です」

『冴妃ちゃんは純粋だから騙されてるのよ!お願い目を覚まして!!』



いくら私が否定しても、両親は豹牙さんを責める。