冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる

他人の口車に乗って掴んだ成功なんて、俺たちにとってなんの価値もない。


だからただ寄り添った。

俺なら冴妃の涙も本音も受け止めてやれるから。


そして冴妃は

──私、貴方のそばにいたいです。ずっと、ずっと・・・。

俺と一緒にいることを選んだ。

俺のシャツを掴む手も声も震えていた。
それほど切実だった。


それは俺も同じだ。


俺も冴妃のそばにいることを望んでいる。

いつしか冴妃がいない人生を想像できないほど、冴妃は俺にとって欠かせない存在になっていたから。


だから、安心して眠れ。

お前が俺の一緒にいたいと思う限り、絶対に独りになることはない。


そんな俺の気持ちが届いたのか、冴妃が俺の手にすりっと頬擦りした。