冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる

良くも悪くも俺の予想を超えたの冴妃が初めてで。


自由を手にした冴妃は授業を受けても【堕天】贔屓の教師しかいないと分かるや学校に行くのを辞め、俺の尾行を始めたかと思えば、ものの数週間で行動パターンを把握してきた。

それを褒めてやったら今度は【堕天】の情報を持ってきて、惜しみなく俺に提供するようになった。

その様は飼い主に獲物を持ってくる猫のようだったからついつい撫でていると、冴妃は些細なことまで報告してくるようになった。

身長が伸びたとかテストで首席をとったとか、【堕天】に絡まれてた生徒を助けたとか。

誇らしそうに俺の元に駆け寄ってくる冴妃はいつだって可愛かった。


そうしていくうちに、冴妃が隣にいるのが当たり前になっていて。そのことに気づいたとき酷く驚いた。


俺は昔から人が嫌いだ。

日比谷グループを一代にして大企業へと発展させた父親を周りは成金だと嘲笑った。そのくせ都合のいい時は笑顔を貼りつけて擦り寄ってくる。

それは息子の俺に対しても同様で、良い意味でも悪い意味でも人が絶えなかった。