冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる

頭痛も少しずつ和らいできて、靄も薄れていく。


「・・・・・・豹牙さん」


服をぎゅっと掴みながら、胸板に顔をうずめた。


両親のことだとか世間体のことだとか、これからのこと、今不要なものを削いで、削いで、削いで・・・、それでも尚、最後まで私の元に残ったのは──



「私、貴方のそばにいたいです。ずっと、ずっと・・・」



豹牙さんへの気持ちだった。

本音を零したからか、涙も一緒に滲んできた。声が不安的に揺れる。


「だから実家になんて帰りたくありません。でも・・・・・・」


いいんだろうか。
本当にこんな選択をして。


『私』のことを話して両親と分かり合うことがベストだが、万が一無理だと判断した場合どうするか、ずっと前から考えていたことがある。

そして今日の両親の様子から、まず『私』を理解してもらうのは不可能だと確信した。

だから、すぐにでも行動に移したいと思うが・・・。