冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる

予想外の切り出しに目をぱちくりさせると、豹牙さんは小さくほくそ笑んだ。



「だってそうだろ。普通偶然会った奴を追っかけて学校選ばないからな。それに喧嘩を止めるために辞書が入った凶器みたいな鞄をぶん投げたって聞いたときはこいつマジかって思った」



なかなかの言いようだが、間違いなく私がしてきたことなのでぐうの音も出ない。

微妙な顔をする私を楽しそうに見ながら豹牙さんが続ける。



「んで、人に決められるのが嫌いだよな」



核心をつくような言い方だった。



「俺の指示だろうがなんだろうがお前自身がやろうって思わない限り動かないだろ」

「っ!」



どうして、それを──。


豹牙さんの夜空色の瞳に、目を丸くした私が映る。


豹牙さんの言う通り、納得いかないことを指示されれば当然拒否するつもりだったが・・・、豹牙さんの指示は全部理にかなっていたから、拒否なんてしたことなかった。