冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる

いくら話しても肩透かしを食らっているようで、虚しくて。

段々と視界がぼやけていくのがわかった。



「私のことを思ってたら、私の気持ちは無視していいって思ってるの・・・?」



泣いたところで意味なんてない。
むしろ逆効果だって知ってる。

それなのに、涙は雨水のように頬を伝って流れていく。


お願い止まって。お願いだから。



「・・・そうやって泣いたら私たちは何も言えなくなるでしょ。冴妃ちゃんももう高校生なんだから、泣くのは辞めたらどう?」



どの口が、と怒声を上げたくなった。



「冴妃ちゃんは意見を聞いてほしいって言うけど、そんなんだから話し合いができないんでしょ?」

「恥ずかしい。幼稚園児じゃあるまいし、この歳で感情コントロールすら出来ないのはやばいだろ」



平然とそう吐き捨てる両親がおぞましかった。