冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる

気づいていてわざと見せつけている感も否めないので指摘するのはよそう。めんどくさい。

恐らく3年の先輩の誰かに会って来たんでしょうね。

「もうすぐ卒業しちゃうのまじ無理。この学園同い年か年下しかいなくなんじゃんくそー」とよく嘆いていますし。


そんなことを思い返していると、後ろからバタバタと慌ただしい足音が聞こえた。


「待ってくれ!い──冴妃くん!」

「はい。何でしょう」


振り返ると、生徒を全員「くん」付けで呼ぶ担任が息を切らしながらやってきた。
それより今「一条」って言いかけたなこの人。

担任は汗をハンカチで拭いながら口早に用件を告げる。



「実はさっき、君のご両親が面会に来られて・・・」

「──は?」



両親が・・・、来てる?ここに?

この、安全地帯に?


ぐらり、と目眩がして、この場で倒れそうになった。