でも、雑なようで私が痛くないように掴んできた手に安堵を覚えてしまったから・・・どうしても出来なかった。
彼に連れてこられたのは近くにあった公園で、夕日が傾き始めたからか他に人はおらず閑散としていた。
「あの、」
ベンチに座ってようやく超えを発せられるようになったから、いきなり泣いてしまったことを謝ろうとしたのに。
口をついて出たのは全く違う言葉だった。
「あなたにも、私が幸せに見えますか?」
言ってしまった後でやらかしたと悟った。
どうせまた私は幸せで恵まれていると言われるだけだ。
それなのに未練がましく訊いてしまう自分に嫌気がさした。
でも────
「いや全く」
返ってきたのは予想していたものとは全く違う答えだった。



