このとき内容を見られてはまずいと焦り、急いで取り戻そうとしたのが間違いだった。
「あっ」
あろうことか何も無いところで躓き、
────ゴンッ
相手を押し倒してしまったのだ。
「ご、ごめん。大丈────」
「先生ー!冴妃ちゃんが暴れた!」
周りの子が先生を呼んだ声で、血の気がサーッと引いていくのが分かった。
"冴妃ちゃんが暴れた"
なんで、そんな、私が一方的に悪いみたいに・・・。
上手く事態が呑み込めず放心している間に、先生はやってきた。そしてこの状況を見て、私を睨む。
「謝りなさい一条さんっ!!」
「さっき謝りました」
先生の感情任せな声に対し反射的にそう返すと、私の毅然とした態度が気に入らない先生はより声を張り上げて私を叱った。
でもこれは私とこの人の問題だ。



