冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる


私はいつもいつもいつもいつも「やめて」と意思表示してきた。


なのにコイツはずっと「冗談だろ」と言って笑って聞いてくれなかった。


だからその度にコイツにされたことを逐一報告してきたのに「そんなことでいちいち怒らないの」って笑って流したのは誰だっけ?

今まで私の話をちゃんと聞いてくれなかったのはコイツだけだと思う?


誰もいなかったから私は限界を迎えたのに。

今ではもう、たった一つの言葉で崩れてしまいそうなほど辛いのに。


私の心はもう、周りの人間への不信感でいっぱいだった。


まだ納得できていない私に言い聞かせるように、母親が苛立ちを孕んだ口調で言う。



「とにかく、仲良くして」

「──なんで?」



心からの疑問が口をついてでた。

私は本当に分からなかったから訊いたのだが、母親は不可解そうに私を見据えた。