冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる


私にとってはみんなの方が羨ましいよ。

親に対等に扱ってもらっているようで、とっても・・・。


みんなは知ってるのかな。


みんなが両親のお手伝いをした話をする度に私が疎外感と劣等感に苛まれていることを。

私だけ両親に頼りにされていないようで寂しくて、虚しくて堪らなくなることを。


私は親に過度に心配をされる度に自分が信じれなくなるの。

あぁ、こんな簡単なことも出来ないかもしれないって疑われてるのか、そんなに信用がないのかって。


次第に私は本当に何も出来ない人間なんじゃないかって不安がまとわりついてきて、今にも押し潰されそうになった。


そしてどうしようもなく耐えられなくなって、小学生5年生のときにたった一度だけ、信用している塾の先生に私の家庭環境について話したことがある。

両親に頼られないのが辛い、毎日母親が決めた服を着るのが嫌だ、旅行にも行きたくないって。

隅から隅まで全部。

でも・・・────



「冴妃ちゃん。それは贅沢な悩みだよ。ご両親に愛されていいわね」