冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる


そのうち
「冴妃ちゃんは料理できないから」
「怪我したら危ないから」
「そんなことをしている暇があったら勉強しなさい」
と言われるようになり、最終的に台所に立ち寄らなくなった。


またあるときは勝手にお風呂掃除をしたら
「冴妃にやらせるなんてあいつは何をしていたんだ」と父親が母親に怒り、
「そんなことをさせてごめんね」と母親に申し訳なさそうに謝られた。


私はそんなことを言われるためにしたんじゃなかった。

私はただ「手伝ってくれてありがとう」と言われたかった。



両親の役に立ちたい。

それだけなのに、何で・・・────。



それに塾の友達と「おつかいダルい」とか「この前お母さんの代わりにカレー作ったんだよね」って気軽に話したかった。


周りに
「冴妃ちゃんは甘やかされてていいね」
って羨まれる度に吐きそうになった。



───何で私が楽してるみたいに言われるの?



理解できなかった。