その奥に潜む情欲に応えるように、目元を緩めた。
「豹牙さんになら・・・何されても嬉しい、です」
「大丈夫」じゃなくて「嬉しい」。
だって豹牙さんは私をたくさん想ってくれているから。
私の気持ちが伝わったのか、豹牙さんも慈しむように目を細めた。
「ほんと可愛いな、お前」
私たちはまたどちらからともなく唇を重ねて。
それで・・・────。
カーテンの隙間から零れる朝日に照らされた豹牙さんはとても神秘的で、この世のものとは思えないほど美しかった。
その美しさに恐怖心を抱いたこともあったけれど、今はただ愛おしい。
そして鍛えられた腕の中はどんな場所よりも居心地が良かった。
豹牙さん。
貴方と一緒にいられて私は本当に幸せです。
今こうして生きていられるのも全部、貴方に出会えたからなんですよ。
甘い気だるさと眠気に身を委ねながら、また"あの日"に想いを馳せる。
"あの日"。
『一条冴妃』が、豹牙の言葉によって壊された、"あの日"に。



