冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる


「ですから帰りましょう。──もうここに用はないので」


豹牙さんに向かって踏み出したとき、足枷がまた一つ、切れたような気がした。







【堕天】は瓦解した。

城ヶ崎武の弱みを握られたことで身動きが取れなくなり、自然と崩れていったのだ。

どうやら荒くれた奴らにも忠義心はあったらしい。


元・総長である城ヶ崎悟は豹牙さんの会社に有利な事業を持ちかけることで社会的制裁を逃れたという。


これらの出来事を私は事後報告で知った。

何故ならあの抗争から丸1日泥のように眠り、その後も引きこもりライフを満喫していたから。

普段なら幹部としての責務が押し寄せてくるが、今回は私が一番の功労者ということで、豹牙さんが特別に休暇をくれたのだ。


そして抗争から2週間経った今日。
【黎明】で校庭を貸し切り、打ち上げという名のバーベキューをした。