冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる

かつて【黎明】の姫だったこともあり、構成員たちからは同情の眼差しが集まっている。



「あなたの敗因は身の程を知らなかったことです」



それらを断ち切るように言葉を発すると、彼女は身を縮こませた。



「そんな・・・。ひ、酷い。わ、わたしのような人は夢を見ることも許されないんですか・・・?」

「そうは言っていません」

「っえ?」



私が否定したことが意外とでも言うように、環あやなは目を瞠った。

私は別に出来ないことが悪いことだとは思っていない。



「あなたは自身を客観視し、何が出来て出来ないのか自覚した上で必要な能力を向上していくべきでした」



問題なのは・・・────


「それにもかかわらず、あなたはこの数ヶ月、何をしていたんですか?」


それを正しく自覚しないことだ。