「私のことを嗅ぎ回っていたようなので聞いたことあると思いますが──私が【黎明】の幹部になった日に反発した構成員たちを潰したという話」
彼女の瞳を捉え、冷徹に告げる。
「それは事実です」
彼女の目が大きく開かれ、固まった。きっと誇張された噂だと思っていたのだろう。
そんな彼女の驕りを詰るように言葉を続ける。
「反発する人達の秘密を、泣いて『辞めてくれ』と懇願するまで淡々と言い続けたんです」
そう、今のような口振りで。
当時を思い出した構成員たちが怯むのを、背中越しに感じた。
それを無視して目の前の齋藤香菜子の顔を覗き込む。
「もしあなたがこのまま反抗的な態度を取り続けるなら同じ手を使うしかなくなるんですが、どうしますか?」
「ひっ────」



