冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる

瞬間、耳元で空気が突き抜ける。

ヤツの拳が飛んできたからだ。

それを躱し、次いで蹴りも後ろに跳んで躱す。



「避けてばっかじゃ勝てないだっ──ろ!!」



その距離も一瞬で詰められ、髪に風穴を開けられた。



「空気殴ってばっかのヤツも大概だけどな!」



僅かな隙を狙って突き出した拳は簡単にガードされ、カウンターを受けた。

腕でガードしたが、重い。

軽く吹き飛ばされたがなんとか踏みとどまった。


だらんと両腕を垂らしながらヤツを睨めあげる。
ヤツは余裕そうに首の骨を鳴らしていた。


そして目が合った途端、また距離を詰められ拳が向かってきた。

それを寸前で躱す。今回は頬に少しかすってしまった。


だがすぐに持ち直し、追撃の手を阻む。