冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる

だがおかげで頭が冷えた。

城ヶ崎悟を視界に捉えたまま状況を整理する。


今城ヶ崎悟と一緒にやって来た構成員らも含め、ここにいるのはざっと400人。

幹部も全身揃っているところを見ると【堕天】総動員で来たようだ。景気いいな。


選択を誤れば私は終わる。

・・・万事休すか。


まずはヤツがここに来た目的を探らないと。
弟を助けに来たにしては早すぎるし過剰戦力だ。



「随分大勢連れてきたようだが、まさか弟を助けるためにじゃないだろうな?」

「そんなわけないだろう」



ハッと笑いながら吐き捨てられた言葉に、私の足元にいる弟が息を呑んだ。

兄はそんなことは眼中にないようで、平然と私を見据えている。



「さっき武から聞いたかもしれないけど、お前の勧誘に来た」