冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる

皆が私の一挙手一投足に注目している。


───私には豹牙さんや環あやなのように、人を惹きつけるカリスマ性がない。



「今日のデータを然るべきところに提出したら──お前らはどうなるんだろうな。楽しみだ」



この意味を理解した者から顔色を失っていく。その様子が酷く滑稽だった。


───でもその豹牙さんが私を綺麗だと仰ったんだ。

だから私もそちら側にいける。

何年見てきたと思っているんだ。

豹牙さんの仕草一つ一つ真似することなんて、私には造作もない。
それこそ瞬きするタイミングまで、全て。



「私に手を出した時点でお前らは詰みだ」



腹から声を出せ。威厳で劣るな。


私は【黎明】の幹部、冴妃だ。



「例外はない」



もうここは私の独壇場。
ヤツらはすっかり戦意喪失している。

まぁそれはそうか。