ゾンビ化した総長に溺愛されて始まる秘密の同居生活

「……どういう場所なんですか?」

 私が担任の先生に質問した時、私の近くに勇人もやって来た。そして私の左横に並んで石碑を見る。

「果林、先生、これは……?」
「長い話になるけどいい? うちの研究所もそうだったけど、この国では不老不死や若返りの研究が昔からあったの。言い方悪いけどその過程で生まれて厄災を起こしてきたのがゾンビ。ほら、屍って書いてあるでしょ?」
「ああ……そうですね」
「文献によるとこの村は屍の発生地の1つでもあったし、屍が愛する人間と共に流れ着いた場所でもあったみたい。それこそ今の田中さんと多賀野くんみたいにね」

 私達のような人間がそんな古くから存在していた。そして不老不死と若返りの研究もまた古くから存在していた事を知った私。驚きで口が開いてしまう。 

「もしかして、お父さんが携わっていたのがその研究なんですか?」
「そうなります」

 この時、母親がこれまでたびたび私に行ってきた言葉が脳内に浮かんできた。

「果林、あなたはお父さんのようになりなさい」

 確かに父親は研究者としては立派な人物だと思う。でも、どこか間違っている。勇人を狙っていたのも許容できないし、私は彼の研究には賛同できない。だから母親には申し訳ないが、私は父親のようにはなりたくない。