「果林……! 果林!」
「多賀野くん! 会いたかった!」
私は車いすから立ち上がって、勇人と抱き合い再会を喜んだ。だが、今流れているこのぴりぴりとした空気は再会を喜び合う私達とは真逆に思えてしまう。
「……ゾンビと抱きしめあっているなんて」
「濃厚接触ですね」
「これでゾンビ化しないなんて驚きです。もっと検査する必要があるのでは」
という不穏なセリフがひそひそとささやかれているのが耳に入って来た。
私は我慢ならず、彼らに振り向いた。
「確かに濃厚接触なのは否定できないですけど……ちょっと無言で見守るとかできないんですか?」
そうぴしゃりと言ってやったら、彼らは一斉に口を閉ざした。
(空気読めるなら最初からそうしておいてほしかった)
「果林……」
「多賀野くん? どうしたの?」
「おなかすいた……ずっと、血が……」
「わかった……! ここでもいい?」
「うん……」
勇人はいつものように私の左首筋にかみつき、血をすすり始める。その様子を白い防護服を着た人々は無言でじっと見つめていた。
しかもデジタルカメラで撮影し始める者もいた。
「多賀野くん! 会いたかった!」
私は車いすから立ち上がって、勇人と抱き合い再会を喜んだ。だが、今流れているこのぴりぴりとした空気は再会を喜び合う私達とは真逆に思えてしまう。
「……ゾンビと抱きしめあっているなんて」
「濃厚接触ですね」
「これでゾンビ化しないなんて驚きです。もっと検査する必要があるのでは」
という不穏なセリフがひそひそとささやかれているのが耳に入って来た。
私は我慢ならず、彼らに振り向いた。
「確かに濃厚接触なのは否定できないですけど……ちょっと無言で見守るとかできないんですか?」
そうぴしゃりと言ってやったら、彼らは一斉に口を閉ざした。
(空気読めるなら最初からそうしておいてほしかった)
「果林……」
「多賀野くん? どうしたの?」
「おなかすいた……ずっと、血が……」
「わかった……! ここでもいい?」
「うん……」
勇人はいつものように私の左首筋にかみつき、血をすすり始める。その様子を白い防護服を着た人々は無言でじっと見つめていた。
しかもデジタルカメラで撮影し始める者もいた。


