大神様の呪いのふみきり

娘と同じ学校ということで、少しだけ警戒が緩んだのがわかる。
「実は私達学校の課題で、卒業生の方に話を聞いて回っているんです」

沙友理が嘘をの説明をする。
瑠美は嘘がバレないかハラハラとした気持ちでそれを見守った。

「あら、じゃあ凛子に用事があって来たのね？」
女性は頬に手を当ててそう聞いてきた。

生徒手帳を落とした人は坂谷凛子という名前のようだ。
「はい。ぜひ、中学時代の出来事とか、その年の出来事とかを教えてもらいたいんです」

四葉がハキハキとした声で答えた。
それで信用してくれたのか、女性は「ちょっと待っててね」と告げると一度部屋の中へと入っていった。

玄関のドアは開けっ放しだ。
そこから顔を突っ込んで中を確認してみると、下駄箱の上にこぶりな水槽が置かれていることに気がついた。

水槽の中では金魚が３匹優雅に泳いている。