大神様の呪いのふみきり

沙友理が言うが、他のふたりは首を振った。
「大神様のふりをする理由なんてないでしょ。お化け屋敷じゃないんだから。それに、目撃された大神様は探しものをしているだけで、誰かを巻き込んだりはしてないみたいだよ」

四葉は冷静になってそう言った。
今フミキリに出現している大神様が本物でも偽物でも、どうしてそうやって姿を見せたのかがわからなかった。

「どうする? 見に行ってみる?」
四葉がそう言ったのはホームルームが始まる10分前だった。

今ならまだ校内から抜け出すことができる。
3人は目配せをして、そして頷きあった。

とにかく確認してみるしかない。
本物かどうかは、自分たちの目で見ればきっとわかるはずだから。

3人は同時に席を立ち、教室を出たのだった。