キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ


「凌生くん、ここで働かせてください。タダで泊めていただくわけにはいかないので」

「……自分が人質かつ監視対象だってこと忘れたか?」

「お、覚えています。だから、この部屋で私に出来ることを……って、掃除くらいしかないですが」

「……」


お料理とかもしたいけど、この部屋から出ちゃダメだろうし。

となると、やる事は限られる――掃除だ。


だけど凌生くんは「他にもやる事あるけど?」と私の手を引いた。

行き先は……なんとベッド。


「この部屋でお前にやってもらいたい事は色々ある」

「え、わぁ!」


繋がっている手をブンッと振られて、遠心力で引っ張られる。

すると私の体は、あっけなくベッドに転がった。


「えと、凌生くん……これは?」

「昨日、夏屋も言ってたろ。総季のせいでたまった俺らのうっぷんは、お前が晴らしてくれりゃいいって」

「!」


それってつまり……。

体でって……そういうこと?