キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ

「どう、って……」


いつも賑やかな雷斗くんの面影はなく、静かに私を見つめる眼差し。

えっと……。

さっきの発言がウソか本当かって言ったら……たぶんウソだよね。

だって――


「キス……しないんですか?」

「へ?」

「キスしたかったら雷斗くんは無理やりでもキスするだろうって、そう思っていたので……」

「!」


最初は私をベッドに押し倒して、襲おうとしたし……。

だから雷斗くんは「私の意見を気にしない」と思ってた。

したいと思ったらするし、したくないならしないんだって。


「あっけなくて退屈―。なに? 無理やりしてほしいわけ?」

「違います。だけど……私は〝人質〟だから」


すると雷斗くんが「へぇ」と高い声を出す。


「春宮が未夢ちゃんをそう言った?」

「……はい。人質で道具だって言われました」

「ぶはっ」