キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ


「はぁ〜本当。みんな未夢ちゃんの事になると血の気が多いんだから。未夢ちゃんって本当、俺たちの姫だよね」

「え……」


すると雷斗くんは、はじけるような笑顔で二パッと笑った。


「さ、行っておいで。お姫様」


雷斗くんに背中をトンと押され、私は前に一歩踏み出す。

ワンピースに慣れないヒールの靴を履いてるから「おっとと」と、つんのめった。

すると私を支えるように凌生くんが手を取ってくれる。


パシッ


「未夢、よく似合ってる」

「あ、ありがとうございます。凌生くんが選んでくれた服、どれも可愛くて迷っちゃいました」

「……ふっ、かわいい」


ギュッ


みんなの前だと言うのに、構わず抱きしめる凌生くん。

この体温や距離の近さは、さっきのベッドを思い出して……思わず顔が赤くなる。


「未夢、顔が赤いぞ。熱でもあるのか?」

「ち、違うんです。お兄さま……」


するとお兄さまが、コツンと私の頭を小突く。

「そうではないだろう」と。