「父が毒を使い始めた――初めての事だった。
俺から離れて未夢が命の危険に晒されるよりも、俺の目に届く範囲にいてくれた方がいいと思ったんだ」
結果的に最悪な状態になってしまったが――と、いまだ気絶している金髪たちを見るお兄さま。
その目は悲しそうで……とても見ていられなかった。
「お兄さま……」
思わず目をつむると……こんな時だというのに、お兄さまと出会った頃を思い出す。
記憶の中のお兄さまは、まだ三歳の私を見て戸惑っていた。
そこへお母さんが助け船を出したんだ。
『覇鐘くん、未夢の手を握ってあげて? そうしたら喜ぶから』
『手をにぎる? たったそれだけの事でよころぶのですか?』
『うん。こんなに強くて立派なお兄ちゃんが一緒にいてくれてると思うと、それだけで未夢は幸せになれるの』
『そう、なんですね……』
言いながら、そっと私の手を握るお兄さま。
その手の温かさに一瞬おどろいた私が、お兄さまに満面の笑みを見せたのは一秒後。
俺から離れて未夢が命の危険に晒されるよりも、俺の目に届く範囲にいてくれた方がいいと思ったんだ」
結果的に最悪な状態になってしまったが――と、いまだ気絶している金髪たちを見るお兄さま。
その目は悲しそうで……とても見ていられなかった。
「お兄さま……」
思わず目をつむると……こんな時だというのに、お兄さまと出会った頃を思い出す。
記憶の中のお兄さまは、まだ三歳の私を見て戸惑っていた。
そこへお母さんが助け船を出したんだ。
『覇鐘くん、未夢の手を握ってあげて? そうしたら喜ぶから』
『手をにぎる? たったそれだけの事でよころぶのですか?』
『うん。こんなに強くて立派なお兄ちゃんが一緒にいてくれてると思うと、それだけで未夢は幸せになれるの』
『そう、なんですね……』
言いながら、そっと私の手を握るお兄さま。
その手の温かさに一瞬おどろいた私が、お兄さまに満面の笑みを見せたのは一秒後。



