キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ

「で、でも、さっき……!」

「言ったろ。〝話がある〟って」


確かに言ってたけど、それは私を助けるためのウソかと思ってた。

……本当に話があるの?

すると、春宮さんが私の前に腰を下ろす。


「よく聞け。今からお前は人質だ。俺らが総季家に一矢報いる道具になってもらう。いいな?」

「人質、道具……?」


まさかの言葉に、頭を鈍器で殴られた感覚を覚える。

言われた言葉を頭の中で繰り返しても、意味が全く分からないよ。


すると春宮さんは「へぇ良い顔するな」と笑いながら続きを話した。


「総季家に屈するのも飽きてきてな。どうすれば対抗できるか考えた。

そこで、このB地区に集まる奴らで徒党を組んだ。

frontier(フロンティア)――暴走族だ」

「暴走族……?」


春宮さんが頷く。