「もう大丈夫だ、未夢」

「……っ」


あの姿、ウソじゃない。

見間違いじゃない、幻なんかじゃない。

あの人は――



「妹の笑顔を守るのも、兄貴の役目じゃないのか?」



私の好きな人で、何より大切な人。


「凌生くん……っ」


凌生くんが、お兄さまを助けてくれたんだ!