「くそ、この女!」
「効きが弱ぇ、もっと匂いを嗅がせろ」
「んん!」
私は再びハンカチをあてられる。
するとすぐに意識が飛んでしまった。
深い深い眠りの中。
私を動かす男二人。
どこへ行くか、何をするのか――
知っているのは、夜に漂う暗闇のみ。
ㅤ𓈊⚜
「ん……?」
まだボーッとする頭を起こす。
周りは暗闇。
だけど誰かの話声がボソボソ聞こえた。
「ったく、この女を始末するのに何年かかってんだか」
「いっつも誰かが邪魔してたもんな」
「――っ!」
始末――という言葉が聞こえたけど……ウソ、だよね?
私、殺されちゃうの?
「……~っ」
絶対に起きてるのがバレないようにしないと。
そう思っていると、暗かった辺りがいきなり明るくなる。
パッとした急激な明るさの変化に、思わず目を瞑った。
「おー。やっぱ起きてんじゃん。そんな気配はしたんだよなぁ」
「……だ、れ?」
目尻にピアスをして、横になった私を見降ろす金髪の人達。
知らない、見たことない。
あなたは誰なの……っ?



