「あの……勝手に家を出てしまい、すみませんでした」
私がいなくなって一番咎められたのは使用人さんかもしれない――
そう思ったらいてもたってもいられなくて深々と頭を下げる。
すると使用人さんたちは「未夢様」と、名前を呼んでくれた。
「私たちこそ、日ごろから傍観しかできず申し訳ありません」
「え……?」
急に謝られてビックリする。
それに「傍観」って?
「以前から旦那様・覇鐘様における未夢様への態度に疑問を抱いていました。
だけど私たちは所詮、使用人。何もすることが出来ず、助けることも叶わず。こうして総季家に付き従えるしかないのです。
一部は旦那様や覇鐘様の真似をして、未夢様に辛くあたる者もいますが……殆どの使用人は未夢様に心を痛めているのです」
「……っ」
そんなことを思っていてくれたんだ。
てっきり私は「皆が私の敵」なんだって。そう思っていて……。
「私こそ、ごめんなさい。使用人さんたちは何も悪くないのに……」



