キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ


「お、送れてしまい申し訳ありません」

「……」


食堂へ行くと、なんとお父さまが既に着席されていて……。

え、本当にどうされたんだろう……。


「し、失礼します……」


何も言わないお父さまから離れた距離に、私のご飯が並べられていた。

だけどお父さまの近くに、もう一人分のご飯。

お兄さまの分かな?


「先に食べるぞ」

「は、はい……っ」


手を合わせた後、端に置いてあるカトラリーから順番に使っていく。

私はご飯とおかずの、どんぶりご飯でも嬉しいんだけど……総季家は、いつもフルコース。

だから食事が終わるまでに時間がかかる。

時間がかかるのはいつものことだから気にならないけど……。

今日はお父さまがいるのがあってか、時間が経つのがかなり遅い。


……そういえば、私のご飯の量。

いつもは本当に少しなのに、今日はたくさんある。

絶対に食べきれない。

だけど……冷遇されないことが嬉しいな。