キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ


「それに約束したもんね」


――あのお方を助けてあげてほしい


凌生くんを守ることが、オリさんとの約束を果たすことに繋がるから。

B地区の監獄を楽園に変える事はできなかった。

だから、せめて凌生くんの事だけでも解決したい――


「がんばろう、下を向いてても何も変わらないんだから」


そう思った時。

ドアが控えめにノックされる。


「未夢お嬢様、お食事の支度が出来ました」

「あ……悪いけど、部屋に持ってきてくれますか?」

「今日は旦那様も一緒に食事をとられるそうで、ご同席された方がよろしいかと」

「お、お父さまが?」


びっくり……。

お父さまが私と一緒にご飯を食べるって……大げさじゃなくて、きっと初めてのことだ。


「一体どういう心境の変化なんだろう……」


まさか本当に私が家出したから〝心を入れ替えた〟とか?


「未夢お嬢様。どうなさいますか?」