キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ




――それと一緒。俺に同じことされたくなかったら、未夢ももう少し警戒心強めろよ



「一緒」って言葉が、隙あらば頭の中を回ってる。

そして貪欲な心が「もしかすれば凌生くんも私と同じ気持ち?」なんて。

そんな淡い期待も抱いてしまう。


「今度は私が……凌生くんにご飯を作ってあげたいな」


いつかはじゃがいもをむいてひどく怒られたから……あらかじめ許可をとろう。

そして調理室で……何を作ろうか。


凌生くんは何が好きなんだろう。

どんな味付けが好みなんだろう。


私、もっともっと凌生くんのことを知りたい。


って。


そんな幸せオーラが出ていた私の顔が強張ったのは、帰りの車の中でのこと。


寄る所がある、と言っていた通り。

車は学校からもB地区からも、どんどん離れていく。

そして不思議なことに――私のよく知った道を走っている。


ドクンッ


イヤな音を立てて心臓が鳴り始めた。