キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ

「――え?」


今、何か言った?


凌生くんを見ると、彼は時計を見ていて「お、八時じゃん」とあっけらかんとした口調。

さっき感じた重たい空気は……気のせい?


「っていうか……八時!?」


今日はまだ火曜日。

ということは学校がある!

でも病み上がりの凌生くんを一人にはさせたくないし……。


と一人で悩んでいると、凌生くんがお盆を持って来た。


「言っとくけど、俺も今日は仕事だから。お前が学校を休んでも、俺はココにいないぞ」

「え……、仕事。仕事!? 無茶ですよ、まだ全快ってわけじゃないのにっ」

「一軒訪問するだけだ。しかも夕方だから、それまではゆっくりできる。だから心配せずに未夢は学校へ行け。今日も冬城に頼んであるから」

「う……」


そう言われると断りづらい。

夕方まで凌生くんがここにいるならご一緒したいけど……私がいることで凌生くんが休めない可能性もある。

一人でゆっくりしてほしいから、やっぱり私は学校へ行こう。