キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ


「明日は、目を覚ましてくれるかな」


すると、ドアをノックする音が聞こえた。

時計を見ると、深夜一時。


「……っ」


どうしよう、出るべき?

でも、またイレイズだったら――

不安になる私を察したのか、ドアの外で「俺だよ」の声。雷斗くんだ。


「怜から薬を預かってる。開けてもいい?」

「……はい」


ガチャ


静かに入って来た雷斗くんは、テーブルの上にお盆を置いた。

最初にもらった時とは違う瓶に、液体が入っている。


「春宮が次に目を覚ましたら飲ませてやって、だって」

「分かりました。ありがとうございます」

「……ずっと起きてんの?」


雷斗くんが時計をチラリと見る。

私も雷斗くんに同じことを思ったけど……聞き返すことはしなかった。


「凌生くんに何かあった時に、すぐ気づいてあげたいので……今日は寝ません」

「で、体を壊すってわけだ」

「そ、そんなにヤワじゃありません……」

「細い体をして、なに言ってるんだか」