キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ


「これは?」

「解毒薬。春宮は普通に動きすぎててワケわからないけど、毒は本物だよ。派手に動いた分、毒が全身に回るのも早いと思う。だから早く飲ませてやって」

「わ、わかりました!」


お辞儀をしてすぐに部屋へ入る。

すると一連の流れを見ていた雷斗くんが、


「冬城、なんで解毒薬なんて持ってるんだよ。怖っ」


と青い顔で怜くんを見ていた。


バタンッ


一方。


解毒薬を貰った私は、すぐ部屋の中に入った。

そこで見たのは――


「り、凌生くん!」


ベッドに寝転び、ぐったりしている凌生くん。

息が荒く、かつ浅い呼吸を繰り返している。


「凌生くん、凌生くん!」


顔から首から、汗がたくさん出ている。


「コレを飲んでくださいっ!」


怜くんから貰った解毒薬。

小瓶の蓋を開けて、零さないように凌生くんの口へ運んだ。

少し流し込んでみるも、全然呑み込んでくれない。