キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ


「ら、雷斗くん! 怜くん!」

「げ」
「……」


二人の間に挟まれてグッタリしてるイレイズが心配で、部屋から飛び出る。

まさか私が出てくると思わなかった二人は「部屋に戻って」と声を揃えた。


「声が聞こえてしまって……。それより、その人はどうしたんですか? まさか調子が悪いんじゃ」


静かに項垂れているイレイズ。

その人を見る、冷たい目の二人。


……ん?

怜くんが何か持ってる。

あれは、今日の晩御飯?


するとハテナだらけの私に、怜くんが淡々と説明した。


「これは、コイツが用意したあんたのご飯」

「わぁ、そうなんですか。ありがとうございますっ」


ニコッと笑ってもイレイズは何も言わなかった。なおも視線は床を見たまま。


「えと、じゃあ貰ってもいいですか? せっかくなので温かいうちに食べたいですし」


そう言って手を伸ばした、だけど。

「食べられないよ」と、雷斗くんが私の手を強制的に下げる。