キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ


すると今の話題唐突に終わったのか「さて」と、私とは反対方向を向いた。


「帰りは歩くの面倒だから車を使っていい?」

「はい、もちろん」

「ん。じゃあまた放課後に」

「ありがとうございましたっ」


怜くんと一緒の学校ってわけじゃないから、私が校門に入った時点でお別れ。

私を送るためだけに付いてきてくれたのかと思うと……申し訳ないな。


小さくなる怜くんの背中に釘付けになっていた、その時。

誰かの腕が、ガシッと肩に回された。


「みーゆ! さっきのイケメンくんは誰⁉」

「わ、麻琴ちゃん。おはようっ」

「おはー。ん? なんか制服パリッとしてんね」

「あぁ、えっと……これはね」


B地区のことを言ってもいいものかどうか……。

でも言ったら最後、絶対麻琴ちゃんは心配するよね?

もうちょっとだけ黙っていよう。


ごめんね麻琴ちゃん――と心の中で謝りつつ、制服のことを説明する。