キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ


「怜くんは答えを知っているんですか?」

「知ってる。でも自分で答えを考えて。その責任があんたにはある」

「……わかりました」


その通りだ。

いつも私は答えを求めてばかりで、自分で探そうとしない。

オリさんにも言われたばかりだというのに。


――本当に、自分ひとりで、考えて


私は……皆に甘えてる。

もっともっと、しっかりしなくちゃ。


「そう言えば、昨日は春宮と買い物に行ったんでしょ」

「そうなんです。可愛い服をたくさん買ってもらって……嬉しかったです」


思い出して笑っちゃう。

一人でクローゼットを開けてはニマニマしちゃって……。

次に服を着られる日はいつだろうって、何の服を着ようって毎晩楽しみにしてる。


そんな私を見て、怜くんが「不思議」と呟いた。