キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ


「にしても危ない橋って……。地下にいる皆さんは、もう危ない人じゃありませんよ?」


イレイズの人も「俺もう危なくない」って言ってたし。

この前なんて「ありがとう」まで言ってくれたんだよ?


すると――「甘いな」と。

凌生くんはうんざりした顔を浮かべる。


「なんのための猶予だよ。罪を償うことでスグ善に染まるってことは、ひょんなことから悪に早変わりすることもあるわけ。

だからココにいつ奴らを信用するな。自分の身が危なくなるだけだぞ」

「でも地下の人達は、」

「俺が言ってるのは地下の奴だけじゃない。一般隊員の奴らはまだしも、幹部は絶対に信用するな」

「幹部の人を……?」


それって梗一くんや雷斗くん、怜くんのことだよね?


「フロンティア同士、仲間じゃないんですか?」