「安心しろって。俺が襲いたいと思ったら遠慮なしに襲ってるから」

「……え」


その言葉、いったいどこまで本気なんだろう。

どう聞き返していいか分からず「またまたぁ……」と苦笑を浮かべながら起き上がる。


凌生くんの部屋にソファがあると思ったのは私の勘違いだったらしく、結局はいつも二人揃って一つのベッドで寝ている。


だけどイケメン凌生くんとの至近距離は、何日経っても慣れるものではなく。

凌生くんの部屋で過ごすようになって二日経った今も、距離感に顔の赤さを隠しきれないでいる。


「あ、それで学校って……本当にいいんですか?」


すると凌生くんは気怠そうに「いいもなにも」と、私を見る目をスゥと細めた。


「俺の部屋に軟禁してもどこかの人質は、わざわざ地下に行ってじゃがいもの皮をむくらしいからな」

「え」

「そんな危ない橋を渡らせるくらいなら、いっそ学校に行ってくれた方が安全だって話」

「う……」


梗一くんが話したのかな?

私の行動、驚くほど筒抜けだ……!