「未夢、やっと――――」


勘違いじゃない。

その人は……ううん。

その「男の人」は、もう一度、私の名前を呼んでくれた。


ねぇ、あなたは誰――?







「春宮ぁ入らないの~? って、その子だれ?」

「……迷い猫だ」

「ふぅん? ま、〝ココ〟に集まるゴロツキは、みーんな訳アリの迷い猫だからねぇ。

いらっしゃーい、そしてようこそ。



総季の息がかからない、
――――治外法権エリア【 B地区 】に」



そう。

何も思わず走った私は、たどり着いてしまったのだ。

麻琴ちゃんが話してた、反逆者たちの巣窟へと。



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