キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ

「……そんなことで罪が洗われるとでも?」

「少なくとも、何もしないで部屋にこもっているよりマシです」

「……」


お、怒るかな?

梗一くんなら「面倒な事を」とか言いそうだよね。ううん、言われても仕方ないんだ。

だって「ここにいる人たちと罪を償いたい」というのは、完全に私のワガママだもん。

だけど――


「物は試し、ですかね」

「え?」


信じられないことに、梗一くんは「ついてきなさい」と踵を返す。

向かった先は「食糧庫」と書かれた小さな小部屋。

え、ここは?


「今日はポテトサラダらしいですよ。作り方はご存じですね?」

「は、はいっ。もちろん!」

「なら、ここにあるじゃがいもをピーラーで向いてください。全部ですよ」

「全部……」


見ると、私の背よりも高いじゃがいもの塔ができている。

これ、いったい何個あるんだろう。