キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ


「えっと、ここで何をしてるんですか?」

「料理」

「りょ、料理……?」


不思議に思っていると、イレイズが「あれ」と指をさす。

見ると「調理室」と書かれたプレートがかかった部屋の中で、何人もの人がご飯を作っていた。

その光景は、まるで学校の給食を作ってくれる給食センターのようで……。

私が食べていたご飯は、きっとここで作られていたのだと分かる。


「いい匂いは、ここからだったんですね」

「俺、償う。料理作る」

「償う?」


償うって、なにを?

すると私の背後から「持ち場に戻りなさい」と梗一くんの声。

イレイズはペコリとお辞儀をして、調理室の中に溶け込んだ。


「梗一くん、ここは一体なんですか? この前のイレイズもいますし……」


すると話す気はなかったらしい梗一くんが「見られてしまってはね」と。

若干めんどうくさそうに説明を始めた。