「……どれほどお腹を空かせれば、そんなに鳴るのですか」
「朝からご飯を食べ損ねていまして……」
車の中で、凌生くんは「私とご飯を」と言ってくれたけど、私が気を失っちゃったから叶わなかった。
朝ごはんも、お買い物が楽しみ過ぎて食べることを忘れていたし。
だけど……意識すると猛烈にお腹が減って来る。
今すぐにでも何かを食べたい気分になっちゃう。
「梗一くん、何か食べる物を……って、いい匂いがする?」
もしかして近くに食べ物が?と、匂いを辿って移動する。
すると――
ドンッ
「あ、お前」
「え、あぁ!」
曲がり角、出会い頭にぶつかったのは――いつぞや私を襲おうとしたイレイズ。
ドアを木っ端みじんにした人だ!
「な、なんでここにイレイズが……っ?」
「もう違う。俺、危なくない」
頭をフルフル左右に振りながら、両手を挙げるイレイズ。
私の部屋のドアを壊した面影が全くなくて戸惑う。
でも同一人物だよね?



